日々の記録。

プログラミングのメモや感じた事などを記録。

「記憶力を強くする」にみる英語教材「Duo」の勉強方法

はじめに...

語学教材のCDでは複数の文章を1トラックで記録していますが、文章毎に再生可能なアプリなどを利用すると、より学習しやすくなります。

例えば、私が作成したiOS用アプリcut & loopを利用すると、 1トラックに記録されている文章を、簡単に文単位に切り取る事ができ、文ごとの繰り返し再生や、速度を変えた再生などを行う事ができます。

興味のある方は、iTunes Store cut & loopを参照下さい。

「記憶力を強くする」について

 最近「記憶力を強くする」という本を読み、その中で解説されていた記憶方法をもとに、勝手にDuoの勉強方法を考えてみました。(私は専門家ではないので効果については未知数ですが、自分自身試して、Duoの推奨勉強である「BGMのように聞く」よりは効果があると実感しています。)

 ちなみに「記憶力を強くする」は、脳科学の視点から、記憶の仕組みについて分かりやすく解説されていて、ちょっとでも記憶力に興味がある方にはおすすめです。この記事では、特に第6章の「科学的に記憶力を鍛えよう」を参考にしています。

方法1 演じる

動機:感情(情動)が伴うと、LTPという記憶力を向上させる現象が生じやすい。

方法:Duoの文章も「ただ読むのでは無く、その人になったつもりで感情を込めて読む」

方法2 関連づける

動機:シナプス可塑性の「連合性」という性質。単一の事でもできるだけ多くの事を関連づけた方が、覚えやすくなる。さらに自分の経験などに紐づけると、エピソード記憶になり記憶しやすくなるし、思い出しやすくなる。

方法:Duoの文章は、前後につながりがある文章が多いので、1文ずつというより文脈で覚える。 (他に、文章を自分の身の回りに置き換えて作り替えりしてみる。)

方法3 好奇心を持つ

動機:興味や好奇心を持つと、記憶に関係するθ波という脳波が発生し、記憶しやすくなる。

方法:Duoの文章を漠然と読むのではなく、文章の行間にある事も想像し、さらにその人になったつもりで読む。

余談:歳を取ると物忘れがひどくなりますが、物事に対する情熱が薄れたり、感動が薄くなった結果、記憶力が落ちたように感じてしまうようです。

方法4 聞く

動機: 進化の過程では、動物は目よりも耳を良く利用していた。今でも耳の記憶力の方が強い。

方法: 復習用CDなどで音を聞き、音から文章を覚える。その上でテキストを読む。

方法5 理解する

動機:理解していない事は、覚えられない。 (法則性を導き出したり、自分の記憶に関連づける事で、物事が理解できその物事を知識として利用できるそうです。)

方法:CDを聞いて意味が分からない場合は、無理に聞き取ろうとせず、まずはテキストを見て文章上の単語や意味を確認する。

方法6 まずはおおまかに理解する

動機:いきなり細かく覚えようとするよりも、まずはおおまかにとらえた方が覚えやすい。

方法:最初からDuoにある全ての単語を覚えようとはせず、まずは文章を暗唱できるようにし、徐々に単語も覚える。

方法7 アウトプットする

動機:覚えた事を誰かに説明したり、誰かと演じあったりする事で、その記憶は「エピソード記憶」となり、思い出しやすくなる。

方法:聞いたままを声にだして読んでみたり、友人同士で読み合ったりする。

方法8 エビングハウスの忘却曲線

動機:脳は覚えた直後にどっとわすれて、残った記憶は多少長く残る。完全に忘れるまでに復習をすると、1度目に忘れてしまった事も覚えやすくなる。

方法:復習を1日後、2日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後と間隔を徐々に空けながら行う。 ※エピソード記憶は次第に意味記憶になるので、定期的にアウトプットする事が大切なようです。

方法9 一度に詰め込みすぎない

動機:人は「忘れる」という事を意識的にできないが、内容が類似した事を覚えようとすると記憶は上書きされる。(この現象を「記憶の干渉」というそうです)

方法:一度の勉強で詰め込むのではなく、1section、またはその半分など、自分に無理のない量を覚える。

まとめ

上記の方法を組み合わせた一例として、私は次のようにsectionを学習しています。

  1. 前回覚えた文章を暗唱する。
  2. 暗唱できなかった文章を確認し、暗唱できるようにする。
  3. 新しい1文を聞く
  4. 意味が分からなければ、テキストを見てその文章を覚える。(英文と日本語の意味も)
  5. その1文を聞き、聞いたままに発声してみる。(できるだけその人になりきって)
  6. テキストや音声を参照せずに、発声できるまで4,5を繰り返す。
  7. 暗唱できるようになったら、次の文章も2-5と同様の手順で、暗唱できるようにする。
  8. 覚えた文章を1度全て暗唱してから( この例では2で覚えた1文と、6で覚えた一文)、2に戻る。 この手順を半sectionから1sectionをめどに行います。あとは復習として、過去に覚えた内容を暗唱します。

この方法で、実際に英語が喋れるようになるかは未知数ですが、Duoの例文を覚えるという点においては、今のところ効果を実感しています。